小倉貴久子の《モーツァルトのクラヴィーアのある部屋》

シリーズコンサート第20回記念公演(クラヴィーアコンチェルト)

《モーツァルトのクラヴィーアのある部屋》には毎回、モーツァルトと関わりのある作曲家等をひとりずつゲストとして迎えます。 モーツァルトとゲスト作曲家のクラヴィーアのソロ作品、またピリオド楽器奏者と共にお届けする室内楽、連弾、歌曲などなど、お話を交えながらのコンサートです。 18世紀にタイムスリップしたかのようなひととき、《モーツァルトのクラヴィーアのある部屋》にみなさまをご案内いたします!

《第20回》

2015年12月12日(土)午後2時開演(開場1:30)

第一生命ホール(晴海トリトンスクエア内)

《第20回》公演は終了しました! 

〔ゲスト作曲家〕F.X.モーツァルト Franz Xaver Mozart [1791-1844]

小倉 貴久子(クラヴィーア)

若松夏美、堀内麻貴、天野 寿彦、原田 陽、山内彩香(ヴァイオリン)

成田 寛、高岸 卓人(ヴィオラ)・武澤秀平(チェロ)・小室 昌広(コントラバス)

菊池かなえ(フルート)・坂本 徹、李 胎蓮(クラリネット)・鈴木 禎、安本久男(ファゴット)

塚田 聡・大森 啓史(ホルン)・斎藤秀範、霧生貴之(トランペット)・井手上 達(ティンパニ)

☆ピリオド楽器使用室内オーケストラ☆

F.X.モーツァルト:クラヴィーア・コンチェルト 編ホ長調 作品25(第2番)、4つの感傷的なポロネーズ作品22より 第4番 ト短調

 

W.A.モーツァルト:小品 K.15h、ロンド ヘ長調 K.590b(補筆:F.X.モーツァルト)、クラヴィーア・コンチェルト イ長調 K.488(第23番)、クラヴィーア・コンチェルト 変ホ長調 K.482(第22番)

〔コンサートの聴きどころ〕第20回:F.X.モーツァルト

W.A.モーツァルトの没年、1791年夏に生まれたフランツ・クサーヴァーは、一流の音楽教育を施され才能を開花。母コンスタンツェの期待を背に「W.A.モーツァルト二世」として音楽界にデビュー。教師、ピアニストとして活躍し、作曲家としても声楽曲、合唱曲、またヴァイオリンソナタなど器楽作品を少なからず残しています。クラヴィーア協奏曲 第2番は、1819年から21年にかけてヨーロッパ中を巡った演奏旅行の際に携われたもので、彼の随一の傑作として知られています。「感傷的なポロネーズ」は詩的でロマン的情緒溢れる作品。 

ヴォルフガング・アマデウスの作品からは、彼の最も輝いていた頃に書かれた傑作クラヴィーア協奏曲第22番と第23番。当時の管楽器、弦楽器とフォルテピアノが呼び交わす華やかさ、哀愁をたたえた悲しみ、様々な感情の錯綜する調べから、室内楽的喜びをピアノ協奏曲に発見することでしょう。 

W.A.モーツァルトの作品は、古典派時代のA.ヴァルターモデルのフォルテピアノで、息子F.X.モーツァルトではロマン派時代のJ.B.シュトライヒャー製作のフォルテピアノを使用。どちらもウィーンを代表する製作家です。2台のフォルテピアノの音色の聴き比べもお楽しみいただきます。

共催:認定NPO法人トリトン・アーツ・ネットワーク/第一生命ホール

助成:公益財団法人 アサヒグループ芸術文化財団、公益財団法人 野村財団(第20回)

後援:日本モーツァルト協会、一般社団法人 全日本ピアノ指導者協会 

協力:近江楽堂 松木アートオフィス、KiKla

TAN's Amici Concert

〔第20回公演報告〕

第20回記念公演を盛況の中、開催することができました!息子クサーヴァーのピアノコンチェルト第2番を取り上げたく、そして父モーツァルトの作品からは同じ調性&編成の変ホ長調のコンチェルト第22番とクラリネットの入った第23番を。さらに、クサーヴァーによる補筆完成版のロンドK.590bと、クサーヴァーの感傷的なポロネーズ。フォルテピアノ2台を弾き分けながら交互に演奏しました。

素晴らしい共演者の方々と、行き届いた配慮でサポートしてくれたたくさんのスタッフ、そして温かい聴衆のみなさまに支えられて無事にコンサートを終えることができました。

小倉貴久子の《モーツァルトのクラヴィーアのある部屋》は、5月より再々スタート!まだまだ続きます!

《当日の声より》

・このシリーズが好きで、久しぶりに聴きに来ましたが、やはりとても楽しかった。古楽器の響きが心地よい。

・今回のプログラムも、すばらしいオーケストラとの協演も、もちろん小倉様のフォルテピアノの音色も何もかも美しく心がときめきました。W.A.モーツァルトの息子、クサーヴァーの作品を聴いたのは、これが初めてです。コンチェルトがとても華やかで、こんな名曲があったのかと驚きました。ヴァルターもシュトライヒャーも、オーケストラのピリオド楽器も...すべてが一つに溶け合って感動しました。

・二種類のクラヴィーアをひき分けていただき、時代による楽器の音色、音量の違いを知ることができてよかったです。現代楽器で聴き慣れているモーツァルトの協奏曲も、古楽器を聴くと雰囲気がかなり違っておもしろかったです。

・初めて聴いた曲にもかかわらず耳障りのないとてもきれいな曲でした。何かなつかしい、素直に耳から体に響いてくる曲でとてもいやされました。

・(前略)(K.482の)第3楽章ではアンダンティーノの美しすぎる中間部で、最初のオケの伴奏の弦をsoliで弾かせ2回目を合奏にしたのには、最初のその美しい響きに鳥肌もので、それが帰ってくると思いきや、優しさあふれる温かい音への変貌に、完璧に打ちのめされてしまいました。これを聴けただけで十分!って感じ。(中略)愉しさ満点の音楽会。帰りに来年度のこのシリーズのチケットを早々に購入。そして小倉さんのサイン会もしっかり並ぶという充実した1日になりました。


第20回公演の使用楽器:Klavier made by Chris Maene after Anton Walter [1795]

           Klavier made by Johann Baptist Streicher [1845]