小倉貴久子と巡る クラシックの旅 Vol.4

ノスタルジア Nostalgia

3台のフォルテピアノで辿る ショパン愛と夢の軌跡

3台のロマン派のフォルテピアノでショパンのルーツを辿る旅へ

2021年12月2日(木)19:00開演 18:30開場

北とぴあ さくらホール

この公演は終了しました。

JR京浜東北線王子駅 北口、東京メトロ南北線王子駅 下車徒歩2分

名曲の生まれた時代にタイムスリップ!

シリーズ「小倉貴久子と巡るクラシックの旅」

ショパン第2弾のテーマは「ノスタルジア」。パリのサロンで人気絶頂にありながらも常に祖国ポーランドとともにあったショパンの想い。ポーランド語の「Zal ジャル」という言葉をショパンが口にするとき、「フランス語にはこの深い想いを表す言葉が見つからない....」と語っています。心の内を表すジャルには、ノスタルジーが深く関わっています。

ワルシャワ時代に作曲した協奏曲第2番は、初恋コンスタンツィアへの思慕が込められた憂愁と愛に彩られた美しい作品。姉ルドヴィカに献呈したノクターン嬰ハ短調にはこの協奏曲からの旋律が引用されています。祖国の舞曲「マズルカ」と「ポロネーズ」。ポーランドの詩人ミツキェヴィチの詩に啓示を受けて書かれた「バラード」。ショパンに影響を与えたフィールドと、ショパンを敬愛したリスト。協奏曲は、精鋭のピリオド弦楽器奏者とともに、ショパン自身が好んだ室内楽版でお届けします。

ショパンが愛した3台のフォルテピアノで辿る、愛と夢の軌跡「ノスタルジア」の美しい旅へと出かけましょう。

小倉貴久子

Frédéric François Chopin フレデリック・ショパン

1810年にポーランドに生まれ、20歳までを首都ワルシャワで過ごしたショパン。ウィーン演奏旅行中にワルシャワで蜂起が起こり、パリに移住。音楽以外にも様々な才能をもっていたショパンは、リストなど多くの芸術家や貴族と交流をもち、パリの社交界の寵児に。その後、祖国を想いながらも二度とその土を踏むことなく39歳で没した。「せめて心臓だけでも帰りたい」という遺言は彼の姉により叶えられ、その心臓は今もワルシャワの教会に眠っている。


使用楽器と演奏曲目

JOHANN BAPTIST STREICHER J.B.シュトライヒャー 1845年製

幼少期からショパンが親しんでいたウィーン式アクションのピアノ

F.ショパン:

・バラード 第1番 ト短調 作品23

・マズルカ 変ロ長調 作品7-1

・マズルカ イ短調 作品7-2

 19世紀ウィーンを代表する製作家。単純なウィーン式(跳ね上げ式)の打弦機構で、そのシンプルさゆえの細やかな表現が魅力。響きは芳香で夢のよう!シューマンなどドイツ系ロマン派の作曲家と深い関係をもつ楽器。

SEBASTIAN ERARD エラール 1845年製

パリのヴィルトゥオーゾ・ピアニストたちの演奏を支えた楽器!

F.ショパン:

・ポロネーズ 変イ長調 作品53《英雄》

F.リスト:

ノットゥルノ 第3番 変イ長調 S.541《愛の夢》

 メカニックに強いエラールは、連打が容易になるダブル・エスケープメント*を発明。現代のピアノまで継承されている。安定した演奏と芸術性のバランスが、リストなどヴィルトゥオーゾ・ピアニストたちに愛用された銘器。

*エスケープメント:打弦の際、ハンマーが弦に一瞬しか触れないようにする為の仕組みのこと。

IGNACE PLEYEL & COMPAGNIE I.プレイエル 1848年製

ショパンが晩年の演奏会で弾いてたものと同型!

F.ショパン:

・ピアノ協奏曲 第2番 へ短調 作品21

・ノクターン 嬰ハ短調 KKⅣa-16《レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ》

・プレリュード 変ニ長調 作品28-15《雨だれ》

J.フィールド:

ノクターン ハ短調

 1807年、パリ創業のプレイエル。突き上げ式の打弦機構をもち、パリのエスプリを感じさせる魅惑的な音色。繊細なタッチが要求され演奏は難しい。ショパンは調子のよい時に、心の内面を自在に表現できるプレイエルを愛奏した。


演奏者のプロフィール

小倉貴久子 フォルテピアノ Kikuko Ogura

東京藝術大学を経て同大学大学院ピアノ科修了。アムステルダム音楽院首席卒業。ブルージュ国際古楽コンクール、アンサンブル部門及びフォルテピアノ部門で第1位及び聴衆賞を受賞。文化庁芸術祭大賞、ミュージック・ペンクラブ音楽賞、JXTG音楽賞など受賞歴多数。CD録音は50タイトル以上。シリーズ「小倉貴久子の《フォルテピアノの世界》」など次々と打ち出される企画から目が離せない、唯一無二のピアニスト。

若松 夏美 ヴァイオリン Natsumi Wakamatsu

桐朋学園大学、デン・ハーグ王立音楽院卒業。バッハ・コレギウム・ジャパン、オーケストラ・リベラ・クラシカ コンサートマスター。東京藝術大学古楽科非常勤講師

原田 陽 ヴァイオリン Akira Harada

ジュリアード音楽院、パリ国立高等音楽院大学院に学ぶ。S&R財団よりワシントン賞受賞。アンサンブル・ヴァガボンズ メンバー、カントゥス・エーブリウス、コレギウム・ムジカーレ コンサートマスター。

成田 寛 ヴィオラ Hiroshi Narita

デン・ハーグ王立音楽院に留学。山形交響楽団契約首席奏者を務める他、ピリオド楽器奏者として楽遊会弦楽四重奏団、オーケストラ・リベラ・クラシカなどで活躍。山形大学客員准教授。

島根 朋史 チェロ Tomofumi Shimane

東京藝術大学博士課程修了。それぞれの時代にあった楽弓を使用する、バロック・古典・現代の三刀流チェロ奏者。古楽オーケストラ《La Musica Collana》首席奏者。昭和音楽大学非常勤講師。

西澤 誠治 コントラバス Seiji Nishizawa

東京藝術大学大学院修了。読売日本交響楽団を定年退職後、フリーランスとして活動。バッハ・コレギウム・ジャパン ヴィオローネ奏者。アンサンブル・ヴァガボンズ主宰。

公演終了後の舞台の上で。しっとりとしたノスタルジックな協奏曲第2番の名演が生まれました!


チケットのお求め

全席指定(税込)*e+ではペア券の取り扱いなし

一般 3,800円(ペア 7,000円)

北区民 3,000円(ペア 5,500円)

U-25 1,800円

*U-25券は25歳以下限定。入場時に生年月日がわかるもの(保険証、学生証など)をご提示ください。

*メヌエット・デア・フリューゲルでは北区民向けのチケットは取り扱っておりません。


北とぴあ国際音楽祭関連公演2021

主催・お問合せ:公益財団法人 北区文化振興財団 tel.03-5390-1221

共催:東京都北区 助成:令和3年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業 協賛:越野建設株式会社

協力:メヌエット・デア・フリューゲル 後援:一般社団法人 全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)

アクセス

北とぴあ

東京都北区王子1-11-1

JR京浜東北線王子駅 北口、東京メトロ南北線王子駅下車徒歩2分

〔お問い合わせ〕(公財)北区文化振興財団

tel.03-5390-1221  https://kitabunka.or.jp/

*車椅子席をご希望の方は発売日より上記お問い合わせ先にてご予約ください(数に限りがあります)。 *未就学児の入場はお断りしております。 *託児サービス(2歳以上の未就学児、1人2,000円)をご希望の方は発売日より2021年11月25日(木)までに、イベント託児・マザーズ0120-788-222(平日10:00〜17:00)へお申込みください(定員に達した場合、早めに締め切る場合もございます)。 *出演者、曲目は変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。 *会場内での許可のない写真撮影・録音・録画などはお断りしております。



*当ページの情報は「ノスタルジア」広報チラシより全文を転載したものです。