ピアとも シリーズ

ピアノと友だちになる50の方法

音楽史

音楽史と世界史がつながり作品と奏法への解像度が高まる!

ピアニスト 小原 孝 総監修!

[監修]小原 孝 [著]小倉貴久子

作曲家が曲を生み出した背景を知ると、

演奏に奥行きが出て工夫をするのが楽しくなる!

50の項目で各時代の作品・奏法・歴史に触れて、

音楽のタイムトラベルをしよう!

第1章○バロック

第2章○古典派

第3章○ロマン派

第4章○近現代

ピアノと友だちになる50の方法 〔音楽史〕

出版:株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス 定価1,760円(10%税込)税抜1,600円

全国書店/ネットショップにて好評発売中!

目次

「ピアとも」讃歌 小原 孝

はじめに 小倉貴久子

著者×監修者対談 小倉貴久子×小原 孝

第1章 バロック

01 ピアノは誰が発明したの?

02 鍵盤楽器のためのソナタが生まれた背景

03 バロック時代の花形鍵盤楽器チェンバロ

04 J.S.バッハとピアノの関係

05 啓蒙君主フリードリヒ大王が果たした役割

06 アーティキュレーション

07 ヴィブラートがかけられるクラヴィコード

08 ヴェルサイユ宮殿での舞踏会と音楽

09 フランス音楽とノート・イネガル

10 マリー・アントワネットは音楽好き

第2章 古典派

11 J.S.バッハの息子たち

12 フリーの音楽家誕生

13 モーツァルトとピアノ

14 変奏曲のテーマは当時の人気曲

15 ハイドンのピアノソナタはベストセラー

16 歴史に残るクリスマス・イヴの大競演

17 トルコ音楽の大流行

18 ベートーヴェンとピアノ

19 ピアノでのペダルの役割

20 ベートーヴェンにインスピレーションを与えた女性たち

21 ベートーヴェンのライバル

22 古典派〜ロマン派における即興演奏

23 音楽に活気を与える装飾音符

24 ソナチネ・アルバムの作曲家たち

25 ピアノの人気とともに大流行した連弾

26 シューベルトが育まれた時代の空気

第3章 ロマン派

27 ウィンナ・ワルツの祖 ウェーバー

28 文学青年シューマン

29 ロマン派時代のウィーンのピアノ

30 国際的な活躍をしたメンデルスゾーン

31 キャラクターピースの流行

32 ショパンが愛したプレイエル・ピアノ

33 ノクターンの創始者と即興曲の創始者

34 感情表現に欠かせないテンポ・ルバート

35 ピアノの魔術師リスト

36 ダブル・エスケープメントとヴィルトゥオーゾ時代

37 さまざまな練習曲

38 ビゼーは人気アレンジャー兼作曲家兼ピアニスト

39 シューマン夫妻とブラームス

40 仲間うちで楽しむピアノ協奏曲

41 メトロノーム記号から浮かび上がる当時のテンポ

42 歴史に埋もれた女性作曲家たち

第4章 近現代

43 エスプリの作曲家フォーレとシャブリエ

44 音楽に自由を求めたドビュッシー

45 天才音色マジシャン ラヴェル

46 北欧の情景を描いたグリーグ

47 民謡を作曲に取り入れたバルトーク

48 ラフマニノフのピアニズム

49 近代ピアノの父スタインウェイ

50 華麗なるデュオ・ピアノの世界

コラム

ピアノのための音楽史

音楽史と世界史・日本史

イタリア演奏旅行からの縁が実って

〔ピアともシリーズ〕

ピアノを愛するあなたのために、もっと深くピアノを愛している執筆者がそれぞれ得意な専門分野についてわかりやすい言葉で解説してくれる、とにかく「ピアノ愛」に満ち溢れたアドバイス・ブックです。小原 孝

YAMAHA


月刊ピアノ2025年2月号の「読書ノススメ 〜話題作の著者に聞く〜」コーナーで紹介されました!

インタビュー記事、小倉貴久子の回答からの抜粋

・・そして「自分も音楽家としてやっていくからには、このような世界をもっと知りたい!」という気持ちが強くなり、チェンバロを習いはじめました。すると、ただその時代の作品を当時の楽器で演奏すればいいのではなく、スタイルはもちろん、音楽に対する価値観をはじめとする背景を知ることが説得力のある音楽を奏でることにつながるということに気づいたんです。それは本書にも間違いなくつながっていますね。

 

 身構えないで読んでほしいですよね。歴史って、楽しいものなんです。だって、実在の人間の営みのノンフィクションなのですから。でもバッハやモーツァルト、ベートーヴェンたちの人生にしても、残された資料から微妙に推察していかざるをえない部分もあり、そこに私たちはドキドキワクワクすることもあると思います。もちろん、本書は残されている資料を元に、事実とされることだけを書いています。ただ、私は演奏家なので、音楽が表現するバーチャルな世界のように、過去の時代が生き生きと蘇ってくるようなファンタジーを読者が膨らませることも大切に考えています。そして、本書を読んで興味を持った事柄に関しては専門書を読んだりして知識を深め、演奏や鑑賞に役立てていただけたら、それほどうれしいことはありません。・・

(取材・文/山崎隆一氏)